『世界一可愛いネコミミを描く人』
2009/10/10発売 作:伏見つかさ/イラスト:かんざきひろ/電撃文庫・アスキーメディアワークス
『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の伏見つかさ×かんざきひろのもうひとつの作品。
話によると、「俺妹」の黒猫のルーツが出てくるとか、
「俺妹」のプロット的作品とか…。
というわけで、読んでみた。
はじめはとてもほのぼのした話。
なんかちょっと場違いな感じもする。
(この辺で、読者を選んでしまうかも…)
あらすじ:
猫又姉妹の三女・美緒は、四女・鈴から遅れて3年後にようやく人化の術を会得した。
人化の術を会得した猫又は、そのまま人間の姿で生きるか、猫に戻るかを選択しなくてはならない。
長女・かぐらに七日の猶予をもらった美緒は、人間の生活を体験することになるのだった。
まず、気になるのは、三女、四女の地位を逆転させてしまっている点。
美緒は鈴よりも遅れて人となったため、人としての精神年齢が低い。
あえてこのようなことにしたのは何か意味があるのだろうか?
理由があるのかと思って読んでいたのだが…その理由は特に見あたらなかった。
先ほどのあらすじには登場していないが、
次女・千夜子の存在は後半になるといきてくる。
はじめはクールで、でもちょっと乱暴な姉という感じなのだが、
その趣味が、オタク趣味というにが見えてくるとだんだんおもしろくなる。
あ、なんかはじまったな…と。
告白してきた男の子に、自分の趣味を見せつけて…それで彼が了承するようなら、彼は大物なんだろう(笑)
クライマックスは千夜子が全開です。
まさかこういう風に持ってくるとは思わなかった。
千夜子は黒猫のプロトタイプ…ということだけど、
たぶん、そのものなのではないかと思う。
上からと下からという見方の違いで、かなり違って見えるのだけど、そのものという考えはアリだと思う。
後半になって、ちょっと薄らいだような感じはするけど。
俺妹を楽しく読んだ人は読んでみるといいかもしれません。
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