[小説] グインサーガ(127) 遠いうねり
2009年6月22日 読書そうだろう?
発売:2009/06/10 栗本薫/ハヤカワ文庫JA
前半は、パロでのお話。
ケイロニアの災厄とイシュトヴァーンの行動に頭を悩ますヴァレリウスなのであった。
ところで、ケイロニアの災厄だが、これはグインを読んできたものにとっては感慨深い、あの話なのである。
いくつか用意されている、道標のそのひとつなのである。
これはビックリしたなぁ。
よりによってこんなとき(悲)に、こんなサプライズとは…。
こんなときでなければ、大いに喜ぶのだが…。
後半は、ヤガに向かったヨナの話。
しだいに明らかになってゆくヤガの変貌。
なんだかとっても怪しいことになっていきます。
これから楽しみ…にして、いいのでしょうか?
クムといい、ヤガといい、なんだか観光状態になっているような気がするのであった。
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あとがきは涙なしには読めなかった。
生前に書かれたもので、ご主人の入院・手術のことを書いているが、まさか自分の命が尽きるとは考えてはいたのでしょうけど、思ってはいなかったに違いない。
でも、イベントに出たあとの疲れから回復するのが徐々に遅くなっていく…そんなことが書いてあった。
なんだかそれが死の階段を登っていくようで…。
たぶん、真の遺作と呼べるのはこのあとがきかもしれない。
この次の巻では無いのではないだろうか。
そして、故人を想い悲しみに暮れた。
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