[小説] “文学少女”と穢名の天使(アンジュ)
2007年11月30日 読書真実を知る事が、絶対に正しいこととは限らないのに…。
ISBN:4757735065 文庫 竹岡 美穂 エンターブレイン 2007/04/28 ¥630
文芸部部長、天野遠子。物語を食べちゃうくらい愛しているこの“文学少女”が、何と突然の休部宣言!? その理由にあきれつつも一抹の寂しさを覚える心葉。一方では、音楽教師の毬谷の手伝いを命じられ、ななせと一緒に放課後を過ごす事になったりと、平和な日々が過ぎていくが…。クリスマス間近の街から親友である一人の少女が姿を消した。必死で行方を追うななせと心葉の前に、やがて心葉自身の鏡写しのような、ひとりの“天使”が姿を現す…。
発売から半年経ってしまいました。
別にこんなに間をあけるつもりはなかったのですけどね。
さて、今回は、このシリーズのわかりやすいツンデレ…琴吹ななせがメインの話。
いつも、心葉に理不尽に接していた彼女ですが、今回は大接近!
まぁ…こういう話もなくっちゃね!
そして、今回はもうひとつ、遠子先輩が受験のため、戦線?を離脱!…といっても、大事なところでは戻ってくるんですが。
今回は『オペラ座の怪人』がモチーフになっています。
ある日、元気のない琴吹さんに気が付いた心葉は、琴吹さんの親友、夕歌が疾走したと聞く。心葉は琴吹さんの力になるため、受験勉強中の遠子先輩の手を借りずに、一緒に夕歌の行方を探すのだった。
今回のゲストは、なぜか琴吹さんに付きまとう毬谷先生(通称マリちゃん:男)、そして、心葉を追い詰める言葉を吐く謎の少年。
夕歌の疾走と心葉のトラウマとが絡んでいく展開(いつものことだけど)。
むしろ、やはり心葉の心の問題かな…。
前作で、姿をあらわしてきた美羽。読者にも、生きていることが明らかにされたが…。心葉も生きていることは知っていた。
ふたりの間になにがあって、いまどうしてこうなっているのか?
いろいろ明かされてはいるのだが…肝心のところはまだ明かされないままだ。
まさか…コノハにはわからないよね…みたいな感じではぐらかされたりしないよね?
それが明かされたとき、この物語は終わるのではないだろうか?
にしても、秘密のはずの事項がなぜかいろいろ漏れているような気がする。
麻貴先輩とかは知ってるんじゃないかな…ミウの正体。
遠子先輩は直観的にわかっているような気がする。
この巻読んだら、もう琴吹さんは「ななせ」になっていた(^_^;
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