[小説] 天使が開けた密室
2007年10月18日 読書世の中には、無償の愛というものがちゃんと存在するのだ。
あれほどひどい仕打ちをしたのに、こんなにやさしくしてくれるなんて。
ISBN:448846601X 文庫 谷原 秋桜子 東京創元社 2006/11/30 ¥720
行方不明の父親を探すために、その資金をためていた倉西美波は、ある理不尽な出来事が原因でバイトしていたコンビニをクビにされてしまう。資金どころか借金をかかえることになってしまった美波は、知り合いの青年から、寝ているだけでお金がもらえるという仕事を引き受けるが…実はそのバイトは葬儀屋の死体運びだった。
深夜に呼び出され、疲労困憊の美波。そして、殺人事件に巻き込まれてしまう。犯人と疑われて…
これもジャケ買いかな(汗
しかも、三部作らしいので三冊同時に!(笑
この本は創元社というところから出ていて…ミステリである。
ラノベではない…と思ったんだけどね…
主人公が女子高生で、その友達も、外見は宝塚なスポーツ少女だが、喋るとべらんめいな江戸弁の直美、古くからつづく公家の血を引いていて、おっとりしているかのこ、隣の屋敷に住み、美波をいつもバカ呼ばわりする青年、藤代修矢 と、特異なキャラばかりだったりして、ノリはほとんどラノベである。
そして、コンビニのバイトをやめさせられるのが理不尽な理由だったりする…まあ、そうでもならないと話が繋がらなかったからかもしれないけど…なんというか、かなりマンガ的、だと思ってしまった。
と、かなりラノベなのだが…それもそのはず…もともとこの本は、富士見ミステリ文庫から刊行されたものだからだ。
読み始めたとき、これはいつものラノベじゃないぞ〜って読み始めのに。
結局ラノベ風味なのだった(^_^;
ミステリ的にはすぐに終わってしまうが、
でもちゃんとできている。
ちなみに最後まで読み終わった後、プロローグに戻ると、
なるほど!と思ったり。
さて、この本にはもういっぺん短編の「たった、二十九分の誘拐」も収録されている。
短いが…こんなミステリもあるんだな…とまあそんな感じ。
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