[小説] 春待ちの姫君たち―リリカル・ミステリー
2007年5月22日 読書ISBN:4086007029 コバルト文庫 友桐夏 集英社 2005/11 ¥520
主人公である赤音は、内にこもっている少女、親友にしか名前を呼ばせないという春来と仲が良かったが、学年の中心的存在の舞が現れたことで、赤音は孤立するようになった。時を移し、舞は赤音の秘密を知り…春待ちの姫君たちという物語を作る。その物語は、赤音の境遇と似ていた…そして、それが引き金になり、新たなる展開が訪れる。
以前、この前のリリカルミステリーを読んだとき、すごく後味の悪い話だな…と思った。
だけど、この手のものは嫌いでもなかったので、次があるならまた読んでみようと思った。
同じ時期にデビューした作者の作品に「歌姫(ロジエル)」や「梔の花…」があったが、他の本との兼ね合いもあって、刊行ペースに追い付けず、結局撤退。
だが、このリリカルミステリーだけは遅れても読んでいこうと思ってはいた。
とはいったものの、このシリーズも、この本とあともう一冊しか出ていないようではあるが。
(あとがきを読んだら、別にシリーズのつもりじゃないみたいね)
今回は、サイコミステリーというべきでしょうか…などというとネタバレになってしまいますが。
さて、この「春待ちの姫君たち」は「名前」というのがキーポイントになっている(…そういえば、前のもそうだっけ?)
名前の使い方とか、謎を含めたところ…騙されました。
で、今回はわりといい結末かな。
後味わるくないし。
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