とにかく、不思議な話であるということは聞いていました。
しかし、説明するにはちょっと難しいかもしれない。

大雑把に言ってしまえば、「タイタニック」みたいなもので
かつての大女優、藤原千代子がその半生を語るものである。
だがその語りは、千代子が出演した映画のストーリーと絡み合って、
現実と映画との境が無くなっていく、そのうち聞き手である立花たちまでもが、
その語りの中の登場人物となっていく。
場面が脈絡なく次々と進んでいくが、そのなかでひとつ貫いているものは、
かつて匿っていた画家志望の思想犯からあずかった鍵をまた会って返したいという想いだった。

この物語は、現実的ではない。
ファンタジーとして捉えると納得がいくかも。
最初にあれ?と思ってしまうところは、
千代子の回想のなかに、立花たちが出てきてしまうところ。
これはいったいどういうことだろう?と考えてしまう。
そのなかでカメラを回しているのだが…(まさかこの回想をビデオで捉えているわけではないだろうに)
だが、そんなことにとらわれていると、この話についていけなくなってしまう。
やがて、現実の世界から映画の世界に突入すると、唖然となることだろう。
井田(カメラマン)のセリフではないが「蛮族はどうしたの?」と突っ込みたいところである。
(この前のシーンで列車が蛮族に襲われ、そこから逃げるために扉を空けると、そこは城の天守閣で、襲ってきているのが武士に変わっている)
ここから先は、こういう話だと理解しなければならない、そう考えると結構納得がいく。
満州の北の方に逃げた男というのが気になるけどね…いつのまにか京に捕われているという話になっているが。

いろいろと場面が変わっていくのが面白いです。
立花もいろいろな役をやっていたりして。

時々、現実の…70歳の藤原千代子に戻ってくるが、そこから現実の話に戻ったり戻らなかったり。

なんというか、千代子の一途な想いが全面的にでているという感じです。
なかなかいい話だと思いました。

ちなみに本日(2/1)はWOWOWでも「千年女優」を放送していたりしますが、
わたしはWOWOWの契約はしてないので、見たのはレンタルです(^_^;)

監督の今敏の新作「妄想代理人」が近々WOWOWで放送されますが
これ、面白そうだなぁ…見る事はできないけれど。

E

コメント

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索