美貌の歌手、村木由良が自殺した。
しかし、かつて彼女の(女同士の)恋人であった樹(いつき)は
「ユラはどうあっても自殺するような女じゃない」
と伊集院大介に調査を依頼する。

樹やユラに関わりのあった人たちによれば
ユラは男も女も誘惑する魔女で、
自分に振り向かせることが生き甲斐だったという。
そして魔女を巡る倒錯する性の世界と奇怪な人間関係が明かされるのだった。


一人の女が死んで、その生き様を探っていくっていう感じは
「ハードラックウーマン」に似てるなぁとも思った。
そういえば、あれも、音楽に関係した話でした。


関係者として出てくる内浦志帆子は普通なのだが
なぜか不細工な印象を与えてしまう女性。
この人は自分のことしか話さず、
何か別の話をしていても突然自分のことを話し出し、
話の腰を折ってしまう。
そんな感じなので、周りから無視されることが多い。

この人、なんかちょっと自分に似てると思いました。
“自分のことしか話さない”
というのがなんか自分に当てはまるな…と。
そんな事を考えて自己嫌悪したり。

そしてこの事件の犯人は…
被害者ユラも病的な性格の持ち主だが、
犯人も病的な性格の持ち主であった。
ある人のことを、自分がその人自身であると思いこんでしまう。

この辺は前作の「仮面舞踏会」の犯人と同じ感じがしました。
もしかしたら、2つ話を思いついて、同じ様な犯人で
2つの話を作ったということかも知れません。

で、実はこの話、レズビアンの話だったりします(^_^;)
う〜む、栗本薫ってそういうの多いなぁ(^_^;)


次の本は「マリア様がみてる 真夏の一ページ」です。

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